ピアノは入りやすいけど、進みにくい。結城美帆子

世の中で「ピアノは簡単に弾ける」といったレッスンが流行っているようですが、「ピアノを弾いている」という実感が持てるようになるのは、10本の指と左右の手を自在に動かしながら、ある程度複雑で重層的な音を響かせるような曲を正確に、しかも必要な表現をともなって弾けるようになった時ではないかと思います。

そういう実感を持てるようになるまでには、非常に時間がかかります。

どんな楽器も、初心者が一から習得しようとすれば、それぞれ相応の難しさがあるのは当然ですが、10本の指と左右の手を自在に動かして膨大な音符を正確に打鍵していかなければならないピアノの難しさは、格別だと思います。

実際、片手づつ弾けるようになっても、両手を合わせ始めた途端に、なかなかうまくいかなくなり、そのまま挫折してしまう初心者がとても多いのです。

だから、価値があるのです。

誰でも簡単に上達できるものでは無く、コツコツ努力を続けないとうまく弾けるようにならないから価値があるのです。

ピアノを弾く醍醐味は、コツコツとテクニックを身につける喜びにこそあるのです。

当教室では、第一段階の修了は、バイエルが修了した時としており、大人が使うバイエルピアノ教則本の最後にのっている原曲の「エリーゼの為に」が弾けるようになることを目安としております。

早い方で1年くらいで弾けるようになり、遅い方でも2年くらいで弾けるようになります。

週3回レッスンにお越しになられていた方は、3ヶ月で弾けるようになった方も数名おります。

ピアノは、ピアノを弾く前に覚えなければならないこともあるので、ある程度の理解力や認知力が必要です。

最近は、簡単に弾けることをうたい文句にした初心者の教則本がたくさん出版されておりますが、どの教則本もけして簡単ではないです。

何事も基礎が大事です。

基礎を積み重ねましょう。

そしたら、必ず弾けるようになります。