真髄を極めるには、臨界期があると思います。
今までの経験からですが、私は10歳が臨界期ではないかと思います。
ピティナピアノコンペティションを見ますと、6歳で中学2年生以下のD級で金賞を受賞している人もおります。
私は、大人の生徒さんも多数教えて参りましたが、60歳を過ぎてからピアノを始めた方たちは、8分音符が出てくると途端に弾けなくなります。
割り算の感覚が難しいようで、左手で4分音符を打ち、右手で8分音符がを打つことが出来なかったり、拍子を打ちならが譜読みをすることが出来なかったり、左手で弾いて右手は旋律を歌うことが出来なかったり、基本ができないのです。
足し算で弾くことはできるようです。
私が40年間で教えた大人になってからピアノを始めた方で、バイエルからレッスンを始めて、オーソドックスにチェルニー100番とブルグミュラー25番、チェルニー30番、ソナチネ、ショパンのワルツ、ソナタまで弾けるようになったのは、筑波大学に入学した時にレッスンを始められた方と30歳でレッスンを始められた2人の生徒さんだけです。
40代、50代、60代、70代、80代と、これまでたくさんの生徒さんがお教室にピアノを習いにこられましたが、皆さん「ピアノぐらい弾けるようになりたいと思って」と、おっしゃるのですが、早い方で3ヶ月くらいで根を上げてしまう方もおりましたし、1年くらいは頑張れる方もおりますが、ピアノを楽しむレベルまで続けられた生徒さんは残念ながらおりません。
ピアノって、簡単に弾けるようになるものじゃないのです。
毎日コツコツ努力を続けなければ上達できないのです。
だから、ピアノを中学高校と続けている子供達は、すっごいことなのです。
ピアノは、毎日の努力を最低でも10年〜15年継続できた人が、ピアノが弾ける喜びを得ることができるのです。
大人になってピアノを始める方も、最低でも10年は続ける覚悟を持ってお始め頂きたいと思います。
大人になってから始めても、10年続ければそれなりに弾けるようになります。
レッスンに週一回通ってくるだけではダメですけどね。
週2回〜3回1時間のレッスンを受ければ、子供が週一回1時間のレッスンを受けるのと同じくらい進めると思います。
レッスン回数は、少ないよりも多い方が当然進みも早いです。
ピアノが上達する為には、明確な目標を設定して、目標を達成する為の計画を立てレッスンを受けることが大切です。
目標によって、レッスン回数やレッスン時間に練習時間を決めると良いのです。
何も考えないでダラダラレッスンを続けるのが一番良くないです。
大人の生徒さんには、目標の一つにピティナピアノステップをお勧めしております。
導入1からありますので、具体的な目標を設定して、合格を目標にレッスンをお受けになられることをお勧めいたします。
指導者としても、具体的な目標があったほうが指導をしやすいのですし、やりがいもあります。