ピアノはコツコツと。結城美帆子

ピアノは、正しく楽譜を読み、楽譜に書いてある通りに弾けば誰でも弾けるようになります。

楽譜を読むということは、ただ音符を読むだけではありません。

楽譜に書いてあるすべてのことを読むのです。

まずは、五線がわからなければ音符は読めません。

音部記号がわからなければ音符は読めません。

音符の長さがわからなければリズムがわかりません。

拍子がわからなければ音楽がわかりませんし、拍子がなければ音楽になりません。

楽譜から作曲家の意図を読み取らなければならないのです。

私の知り合いの画家は、「作品は自分の子供のようなものです」とおっしゃいます。

作曲家も同じお気持ちなのではないでしょうか。

ピアノの上達に近道も王道もありません。

はじめは、ゆっくりで良いのです。

止まっても良いのです。

ゆっくり、間違わないように丁寧に楽譜を見て頭で考えて指を動かすことです。

一度でも間違って弾いてしまうと、間違った神経回路ができてしまうので直すのが難しくなるのです。

とにかく、脳に間違った神経回路を作らないように、止まってもいいですから、ゆっくりでもいいですから、間違わないで弾くことです。

正しい弾き方を繰り返し練習すれば、正しい神経回路ができて、練習をするたびに神経の伝達が早くなり、スムーズに弾けるようになってきます。

ピアノは、指で音を出して弾いておりますが、脳で楽譜を見て脳で弾くのです。

楽譜を見ないで覚え弾きをしているということは、楽譜を見てどう指を動かして音を出せば良いのかを考えるところの神経回路が全くできませんので、指を広げたり寄せたり潜ったり跨いだりする操作を神経回路をしなければ弾けないレベルの曲になると、突然弾けなくなったりという症状が出ます。

ドレミファソの五つの音だけで弾ける曲は、楽譜を見なくても覚え弾きで弾けます。

ピアノを習い始めて、最初の壁にぶち当たるのが、五本の指を動かすだけで弾けなくなる曲、バイエルで言えばシが出てくる46番です。

私は、バイエルは非常に良くできていると思います。

バイエルは、壁にぶつかりながらでも、順番に勉強していけば、いつの間にか壁を壁と感じなくなるのです。

どうぞ、焦らず、最初はゆっくり練習してください。

そうすれば、必ず上手く弾けるようになります。