ピアノが上手くなるためには。結城美帆子

本人が「あんな風に弾けるようになりたい」と欲望を持つことが大切です。私は、小学生の頃から、先生と同じようにしておりました。発表会に先生が着ていたお洋服は、いまだによく覚えております。大人になって化粧をするようになってからは、先生と同じような化粧をして、同じようなヘアスタイルをして、同じような服装をしておりました。とにかく、先生と同じようになりたかったので、先生が指を上げて弾けば、先生の真似をして指を上げて弾きました。とにかく、真似をしました。だからでしょうか、ピアノの先生から脱力とか言われたこともありませんし、フォームや弾き方を注意されたことがないのです。マルカートと言われれば、どうすればマルカートの音が出るのか自分で考えましたし、レガート奏法も先生から教えて頂いたのではなく、自分で考えました。奏法について書かれた本は、ほとんど買って読みました。ピアノも歌も、レッスンとは、先生の技術を盗んでくるものだと思っておりました。与えられるのを待っているのではなく、欲しいと思うものを自ら取りに行こうと思う気持ちがないと、ピアノが上手くなるのは難しいかも知れませんね。「欲」がある子のほうが上手くなるようです。