カサンドラ症候群。結城美帆子

私のピアノ教室には、一般的な生徒さんの他に、自閉症の生徒さんもおります。

三分の一くらいが何らかの障害がある生徒さんです。

特に、自閉症の生徒さんが多いです。

中には、医師の診断は受けていないけど、経験から明らかに自閉症と思われる生徒さんもおります。

自閉症者は、物の見方や聞き方が一般的な人とは違うようなので、自閉症者のレッスンは心身ともに疲労困ぱいします。

自分の限界を超えると、心身に不調をきたします。

実は、最近、疲れがひどく何だろうと考えていたのですが、おそらくカサンドラ症候群ではないかと思いました。

自閉症者の生徒の人数が多過ぎて、私の限界を超えているのではないかと思います。

本音で話ができる司法書士の潮田先生や弁護士の先生に愚痴を聞いてもらってニュートラルにしております。

カサンドラ症候群は、病気ではないので、医師に相談しても解決できないのです。

本音で話ができる相手に話を聞いてもらうのが一番の治療になるのです。

人間社会では本音で話せないことが多いですから、時々は本音で喋って息抜きをしないと精神が壊れてしまいます。

そんなわけで、当分の間、自閉症者の新規の生徒さんは受け入れをストップさせて頂きます。

東京精神分析サークルのコロック(研究会)に参加した後や、ピアノパラリンピックの講評委員をした後は、心がすごく疲労するのです。

私と感性が違い人たちばかりなので、心をニュートラルにしないとまずいと思う精神状態になります。

自閉症者と関わる時間があまり多過ぎてしまうと、自分の方が見方や考え方がおかしいのではないかと思うようになったりして、ちょっとまずいかもと思うこともあります。

おそらく、自閉症者同士は違和感がないのかも知れませんね。

それとも、相当強い精神力が有り自分をコントロールできているのかも知れません。

私は、弱いのかも知れませんが、一日に二人以上自閉症者のレッスンをすると、心も体もヘトヘトなのです。

自閉症者は、理論で考えるようで、感情がないように思えます(あくまでも私の感想です)。

理論も大切と思いますが、人間には感情があると思います。

アスペルガー型自閉症の医者の中には、患者が死んでも、死ぬのは当たり前だからと何の感情もわかない人もいるようですし、心を扱うことを生業としている人の中にも、クライエントの気持ちがわからない人もいるようです。

私は長〜く音楽に携わってきているので、非常に転移しやすく感性が豊かで感情表現も豊かです。

音楽は、ピアノの演奏はピアノという楽器を媒介にして自分の感情を表現するものです。

自分の感情を表に出すことによって、ネガティヴな感情を昇華し、心身を健康に保つことができるのです。

自閉症者が、欠如しているものです。

自閉症者にピアノを教える時は、理論的に教えると上手くいきますので、楽譜通りに弾けば曲想もつけられるバロックや古典は教えやすいですが、表現力が試されるロマン派や近現代の曲などは難しいようです。

初歩の教本も、最近は敬遠されほとんど使われていないドイツから輸入したバイエルが一番わかりやすいように思います。

バイエルは、非常に理論的に作られている教則本です。

バイエルの欠点は、表現力を学ぶのには少々足りないかなと思いますが、次の教則本のブルグミュラー25番で表現力の勉強ができるので、バイエルでは楽譜を見て弾けるようになることを目的に指導しております。