わかると言うことは。結城美帆子

わかると言うことは、正しく弾けていると言うことです。

生徒さんが、指導者から見て、正しく弾けていない場合は、わかった・理解できた、とは言えないように思います。

生徒さんが、指導者から見て、正しく弾けたら、生徒さんは理解できたと言うことではないかと思います。

初心者は、最初は正しくできているかどうかがわからないのです。

正しくできているか、できていないかが、自分で判断できるようになったら、しめたものです。

まずは、正しく弾けているか、弾けていないかを聴き分けることができる耳と感性を育てることが必要です。

子供が上手く弾けない時、レッスンを見学している親御さんに「お子さんは、私の申し上げていることがわかっていると思いますか?」と伺うと、多くの親御さんは「わかっていると思います」とお答えになりますが、お子さんが、上手く弾けない時は、私が申し上げていることが理解できていないのです。

私も反省です。

時々、生徒さんに「おわかりになりましたか?」とか「おわかりになりましたか?わからない場合は、もう一度説明しますから言ってくださいね」とか申し上げておりましたが、聞くのはヤボなことだったと反省しております。

生徒さんが正しく弾けていない場合は、理解できていないのです。

指導者は、生徒さんが、正しく弾けるように、正しく弾けるまで教えるのが仕事です。

わからないと言うことが、わからないのですよね。

わからないと言うことがわかれば、正しく弾けるように導くことが可能になりますが、正しく弾けていないのに、自分は間違っていない、正しく弾けていると言われてしまうと、正しく弾けるように導くことが困難になります。

ピアノを教えることって難しいです。

時々、「オンチを治したいので」と、お歌のレッスンを頼まれることがあるのですが、オンチの人は、自分でオンチと思っているわけではなく、カラオケに数名で言った時に、他者から「音があっていない」とか指摘を受け、オンチを治そうとレッスンにお越しになるようですが、自分でオンチとわからなければ、自分では正しく歌っていると思っているわけですから、治すのは無理なのです。

オンチは、音を認識する脳の問題と、声を出す声帯の機能的問題が原因ですから、オンチと言われて治したいと思ったり気になる方は、脳神経外科と耳鼻咽喉科を受診することをおすすめ致します。

ピアノも歌も、正しく演奏する為には、正しく認知することが必要なのです。

オンチと言われて、治したいとレッスンにお越しになられた方で、実際に隠れ脳梗塞を発症していた方もおります。

ピアノの場合は、上手く弾けないからすぐに脳の障害と言うわけではないです。

ピアノが正しく弾けない場合は、拍子やリズムが正しく理解できていない場合が、ほとんどです。