ほめて育てると言いますが。結城美帆子

できた事をほめると、できることしかやらなくなる場合がありますので、ほめる時は注意が必要です。昨日レッスンにお越しになられた自閉症スペクトラムの小学2年生の男の子は、典型的なお子様で、初めての曲は弾こうとしません。出来ることしかしないのです。どの曲も最初は初めてなので、非常に困る症状です。本人が「出来る」と思えなければ弾こうとしないのです。精神分析では、自閉症者は、エディプス期が無いと言われているので、本人が納得しなければ動かない為、自閉症者への指導は根気を要します。先週の自閉症研究会の勉強会では、「自閉症者は、フォルテを強く弾く」と教えても理解できないと言われました。自閉症者は、他者を見て良いか悪いかの判断をしているようです。自分が無いのです。出来る事と出来ない事、ほめられる事は良い事、怒られたく無いから出来ない事はしないようにしようとインプットしてしまったら、新しい事に挑戦しようとは思わなくなってしまうと思いませんか?結果をほめるのでは無く、経過をほめるようにしましょう。一般のお子様にも言える事です。ピアノは、正しい楽譜の見方、正しい弾き方を繰り返して上手に弾けるようになるのです。1回で上手に弾ける事は無いのです。弾けるようになる経過が大切なのです。どうぞ、経過をほめるようにしてください。宜しくお願い致します。